あたしの好きなフルーツ

グレープフルーツ

毎年、隣の家の涼路からもらう。

涼路の家はグレープフルーツのなる大きな木がある。

だから、いわゆるおすそわけ。

あたしは西崎結梨15歳、中3


『ピーンポーン♪』


インターホンがなる。

この季節、冬。

いつも涼路がオバさんに頼まれて持ってくる。

そのチャイムの音を待ってるかのようにあたしは家にいる。


「はーい!」

今日は家に一人。家族は仕事。

・・・っていつも通りなんだけど。

そんなわけで仕事家族な家だから

幼い頃からずっと涼路にはお世話になってる。


浅倉涼路17歳、高2

あたしの2コ上。


「よ!!今年も持って来たぞ?」

「ありがとー!食べよ?」

「あー・・・」


用意されてる、包丁と小さな皿


「はいっ!」

「・・・」


複雑そうな顔?してる。

どうしたんだろう?

そんなことを考えながら思わずあたしは見つめた。


「何?そんな見んなって・・」

「あ、ゴメン」

「あのさ、俺、実はグレープフルーツ苦手なんだよな」

「・・・えぇっ!?だって毎年・・・」

「あの甘酸っぱいのがどうも・・・」

「我慢してたの?」

「まぁ。あと俺・・・もう1つ我慢してることあるんだけど。」


え?あたし何かしたかな?

嫌われたくないよ

・・・アレ?

キラワレタクナイ??

あたしが涼路に?


「・・・何?」

「今日は言うつもりで来たんだ。俺、ずっと結梨のこと好きだった」

「え・・・っと、あたしも好き・・・かも?」

「かも?けど、マジで??」

「うん。好き。」


そんな昼下がりの午後

あたしたちはお互いに秘めあっていた想いを言えた


『サクッ』


あたしはグレープフルーツを一口食べた

やっぱ涼路の家のは最高!!

このかすかな甘酸っぱさ


「・・・?食べる?」

「・・・こっちくれ。」

「??」


そうやってあたしの肩にそっと手を置いてキスをした


「甘酸っぺー・・・」

「!・・・ほんと、苦手なんだね?


あたしは静かにそう言った


あたしの好きなフルーツ

グレープフルーツ

あたしの好きなもの。

ひとつ増えた記念日・・・



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2003/11/02

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