一応・・・友達からってことだけどって考えてくれるっていってくれた。
心臓が音を立てて響きそうなくらいドキドキしていた。
家に帰ってからも、とりあえず何をしていいかわからず
部屋をウロウロと歩き回っていた。
そのとき-------------・・・
【ピルルルルル、ピルルルルル】ケータイが鳴った。
「うっわッ!!!えっと・・・えっと・・・あ、通話、通話!!」
「ハイ!」
『あー・・・俺、弘。』
「う、うん。」
こんな感じでギコちなく始まったあたし達。
それから適当に会ったり、何度と電話したり、
メールをしたりを繰り返した。
---------------------3ヵ月後。
弘から映画に誘われた。
見るものはあたしが決めていいってことだから、
迷わず今ヒット中の切ない恋愛映画を選んだ。
映画を見終わったあと、近くの公園で缶ジュースを飲みながら2人で話し中。
「んー!あの映画良かったー♪やっぱし切ない系のは好きだなぁ。」と紗羽。
「そー?なら良かったけど。でも普通、悲しいとか
そういう感想じゃねーの?あの映画の2人、
別れちゃったじゃん?お互いのためにーとかで。」
「それもそれで・・・ありだと思う。そんな恋のかたちもあるってことで。」
「紗羽はそういう恋を望むわけ?」
「あ、あたし?あたしはー・・・幸せなのがいいよ。もちろん。」
「幸せ・・・な。そりゃそーだよな。じゃー言います。」
「え?何を?」
「お前のこといろいろ知って好きになった。だからマジでつきあわね?」
「・・・・・・・・・・はい?え?あ、うん。え、え、え、えーーーー!!!!!」
「動揺しすぎ。」
「だってだってだって・・・!!!!!」
「待たせて悪かったな。」
そう言いながら抱きしめてくれた。
温かくて居心地良くてあたしにとって、
最高に幸せな1日になった。
----------end----------
2005/05/16
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