最近、俺の彼女から発せられる言葉。 『ねぇ、要(よう)くんどこにいるかなぁー?』 『あ、暁弘ー。要くんいつ部活の練習終わるかわかる?』 『要くんって日曜日も学校来てる?』 "要くん"とは俺と同じ部活の友達。 1週間くらい前から頻繁に聞かれる。 今日も遠巻きに2人が喋ってるのを教室の自分の席から見る。 聞こえてくるのは笑い声だけ。 あー・・・つまんねぇ。 「ちょっと、要くん、聞いてる?今日は絶対「祝う」 とか「誕生日」とか言っちゃダメだよ?暁弘のこと 驚かすんだから黙って1日あたしに協力してね」と朝未が言った。 「え?あー・・・はいはい。つか、暁弘こっち、すげーニラんでっぞ?」 「あら、妬いてんのかねー?」 「どーでもいいけど巻き込むんじゃねぇぞ?」 「了解」 実は、今日は暁弘の誕生日。 それまでプレゼントとか何もかもを要くんにいろいろとアドバイスをもらってた。 あたし達はつきあって7ヵ月。 誕生日を一緒に迎えるのは今日が初めて。 だから気合いも入るわけである。 暁弘は部活があるからいつもあたし達は帰りは別々。 でも今日は要くんに頼んで部活後に、 暁弘を公園に連れてきてもらうように頼んだ。 -----そして夕方 「なー。要!!何なんだよ。こんなとこ連れてきて」と暁弘。 「まーまー!じゃあ俺、帰るから」と要。 「はぁ?意味わかんねー!!おいっ!要!!」 「暁弘ー」 「?!朝未?お前なんで・・・」 「誕生日おめでとうー♪」 「あ、あぁ・・・?あ。」 「忘れてたの?」 「いや、・・・そーいうことか」 「何?・・・そうそう、プレゼントあるんだよー」 朝未がそう言ってカバンを探っているうちに、 俺は近寄ってキスをした。 「な、ななな??」 「そんな驚くなよ」 −−−−−とりあえず、おめでとう−−−−− ----------end----------2005/05/16Back→Nobel